「議題ボインキーワードについて」

決議日時を過ぎたようなので思ったことをあれこれメモしておく。

  • 最低限「事の発端とその後の経緯」について簡潔にまとめたものがないと多くのユーザーは何が争われているのかがわからず正しい意思決定がしにくいというコメント欄での指摘は却下されたけど、はてなからの回答には納得してない。投票者のコメントなどを読むと、参考リンク先にまとめられた議論を読んでないんだろうなぁと思われる人がけっこういた。なんでこれが議題とされたのかを理解せずに直感で投票されるデメリットの前では、恣意性の排除の要請なんて小さいと思うんだけど。
  • 「規制は最小限、規制は最後の手段」というのがやはり僕の考える原則、「削除すべき積極的理由」がないならばキーワードは残したほうがよいと思う。一度バーを上げてあれもこれも削除することにしたら、そこからバーを下げて「やっぱりたいして害もないから登録可」とは困難ですよ。それよりも最初はバーを低く設定しておいて、具体的な問題が発生してきたらその時点で個別に削除にまわして「登録できない」としたほうがいいんじゃないか。
  • キーワード「ボイン」に積極的な意味を見出していた人はいなかったように思う、そのうえでどうする?の話。
  • はてなのキーワードは公共空間という考え方には賛成できる、だとしたら規制も現実生活の公共空間レベルでよいのではないか、公共空間といっても色々あるのでそこに幅はあるけれど「ボイン」程度の言葉が「アダルト>削除対象」というのは厳格すぎると思う。(現実生活の公共空間でも一部でしか妥当しないとおもう)
  • 今回の議題に関しては「キーワードのあり方」とか「ボインも含めたアダルト・ワードの取り扱い」という総論と「ボインをキーワードとして認めるか」という各論への比重の置き方が人によって全く違うのが興味深かった。もちろん議決の効果は形式的には各論部分にしか及ばないんだけど、実質的には総論部分にも影響してくるので、僕は総論重視で賛成に投票したんですが、各論しかみないで「アホらしい」とかいってる人もちらほらいたのが気になる。
  • 今回は「はてなダイアリー評議会」の初回ということで議題提案者がid:jkondoさんだったのは仕方がないが、真っ先に投票したことには疑問が残る。「スタッフも一市民として決議に参加できる」というのはいかにも「はてな」的でいいんだけど、一般ユーザーとの影響力の差を考えると決議終了ギリギリに投票する慎重さが必要だったのではないか?
  • はてなダイアリー評議会」のコメント欄にも書いたんだけど、議決権は権利であって義務とする必要はないのではないか。おそらく総市民数に比べて極めて少ない投票者の意思だけで決議の効果が全市民に及ぶことの正当性を担保するために第5項で「意思表示を行う義務を負います。ただし、無言をもって「どちらでもよい」という意思表示を行えるものとします」としたんだと思うけど、意思表示が義務でありながら意思表示をしなくてもよいというのには違和感があるし、「どちらでもよい」という意思表示を議題キーワード内で実際にした人と区別するためにも「意思表示は権利であり義務ではありません、ただし意思表示をしなかった場合は「どちらでもよい」という意思表示をしたものと看做します」としたほうが一般的な気がする。
  • 既に何人かが指摘しているが、過去日記や未来日記を利用するとすぐに市民になれてしまう、これを悪用した不正投票対策は早急に必要だろう、個人的には「30日」という条件をはずしちゃえばいいと思うけれど。
  • 今回を参考に議題提案のフォーマット(仮)を残して欲しい。あと何回か議決を重ねないと正式なフォーマットとしては固まらないと思うけど。
  • 議題キーワードの編集権限は他のユーザーにも完全に認められているんだろうか?意思表示を書き込む欄以外の部分、例えば「議題」や「参考リンク」をいじってもよいのだろうか?今回は問題にならなかったがこの点は明確にルール化しておいたほうがいいと思う。
  • 賛成と反対の二択では解決できない問題もあるのではないか。(二択による議題の設定が困難な場合もあるのではないか?「どちらでもない」ではなく「第三の選択肢」の可能性)

(メモ)http://d.hatena.ne.jp/mitty/20031221#p2